4月4日に都内で開催されたCCBJ主催の昼食講演会で、「ヒューマナイズド・コミュニケーション」をテーマにご講演いただきましたダニ・スズキ氏と、当日お集まりいただきました皆様に感謝申し上げます。
ダニ・スズキ氏は、TedXに3回出演した経験を持ち、THE VOICEなどの人気番組でMCを務めてきました。作家や女優、司会者、プロデューサー、監督、脚本家としても活躍しており、ブラジル国内外で監督賞や脚本賞の受賞経験もあります。
今回はワークショップとCCBJ主催の講演会のために来日しました。CCBJの行徳セルソ会頭は、「ビジネスの世界においてデジタル技術の進化は著しいが、人間味のあるコミュニケーションにはあらゆる困難をも乗り越える力があり、その意味で『ヒューマナイズド・コミュニケーション』は今回の講演会にふさわしいテーマだ」と述べました。
これまでに150以上の先住民部族に取材してたスズキ氏は、「異文化や他言語の人々と出会い理解するためには心を開かなければなりません」と聴衆に訴えました。その上で、「私はアーティストとして、そして一人の人間として行動を起こす責任を感じます。テクノロジーは私たちの生活の一部となっており、私たちの価値観を形成するものですが、こうした変化を傍観し適応するだけではなく、感情的知性を育み、人間的価値観とアイデンティティを回復する必要があります」と述べました。
SNSブームの中、他人に対して本当に関心を持つことが必要だとスズキ氏は説きます。「他者ほど大切な存在はありません。相手の話に耳を傾け、相手の世界に関心を持ち、「所有する」ことではなく「存在する」ことでつながるべきです。私たちの成功や幸福は、人間関係の質を高めることにあります。理想の家を思い描いても、その家に不愉快な人たちと同居するのであれば何の意味があるでしょう。人生はあなたのためではなく、私たちのためにあるのです。他者のため、家族のためであり、友人のためなのです」と結びました。
当日はオタヴィオ·コルテス駐日ブラジル大使、アンドレ・シェルモン・デ・リマ在東京ブラジル総領事、チアゴ・パドゥア参事官、在リオデジャネイロ日本総領事
館の石川リナ氏にもご出席いただきました。
今回の講演会は、ブラジル銀行、ブラステル、晃和、太陽コーポレーション、WEGの各社にご後援いただきました。
記事：羽山・ネイデ
写真：ブラジル銀行