在日ブラジル商工会議所は毎月会員の皆様あてにニュースレターをお届けしております。7月号では、CCBJの機関誌ヘビスタ·ブラジル編集長でジャーナリストの羽山ネイデ氏によるブラジル&ラテンフェスティバルについての寄稿文を掲載しました。7月下旬に都内で開催された同フェスティバルには、スペシャルゲストとして歌手のスープラが出演しました。
ブラジル&ラテンフェスティバルで交流推進
文:羽山ネイデ氏
メディア・ブラジル代表
ロック、パンク、ハードコアからボサノヴァまで幅広いスタイルを持つブラジル人歌手スープラが特別ゲストとして出演した今年のブラジル&ラテンフェスティバルは、ブラジル音楽やブラジル人ミュージシャンの日本国内での人気の高さを改めて印象付けた。
スープラは在日ブラジル商工会議所(CCBJ)主催のブラジル&ラテンフェスティバルへの出演のために来日した。会場にはブラジルのスターを間近に見ようと大勢のブラジル人が駆けつけた。曲のところどころでハイトーンを使うスープラの歌声には鳥肌が立つほどだった。
スープラ本人が選びロックンロールバージョンで演奏したジョン・レノンの名曲「イマジン」には平和のメッセージが込められていた。エルビス・プレスリーの「Falling in Love」、ベン・E・キングの「Stand by Me」、ビートルズの「In My Life」といった楽曲も力強い声で熱唱した。
そのほかにも”O Charada Brasileiro”や”Green Hair/Japa Girl”、”Eu Vou até Tokyo “の英語バージョンである “Waiting em Tokyo”など、スープラ自身のヒット曲も披露した。
今年のフェスティバルでは、浅草サンバカーニバル参加チームのステージ出演も話題となった。日本人によるサンバの演奏や踊りの巧みさに驚いた人も多かったことだろう。飲食コーナーではパレードも行われ、大いに盛り上がった。各グループはメストリ・サラ(チームの旗を持つ女性ダンサーをエスコートする男性ダンサー)、ポルタバンデイラ(チームの旗を持つ女性ダンサー)、ダンサー、打楽器隊を引き連れ参加した。打楽器のリズムは観客にも伝播し、ステージ前にはサンバの輪ができていた。
こうした様子からは日本人がブラジルを身近に感じていることが垣間見えた。またサンバグループが発するエネルギーを前に、じっとしているのは不可能といえるほどだった。
ステージに出演した日本人やブラジル人、中南諸国出身のアーティストやバンドからも同様の感じられた。彼らはブラジル音楽やラテン音楽を愛し、日本国内で音楽活動に身を捧げている人たちだ。
会場となった代々木公園では、猛暑にもかかわらず、多くの人々が音楽と食事を楽しんだ。
ブラジル&ラテンフェスティバルは、人と人とを結びつけることを目的に17年前に始まった。今回も代々木公園に集まった人々は、飲食や雑貨販売も含め交流を体験できたはずだ。インタビューでも日本人や外国人来場者はどれほどブラジルが好きかを語っていた。
ブラジル&ラテンフェスティバルの成功は、来場者や協賛企業、数多くの協力者、何ヶ月も前から開催準備に取り組んできた組織委員会の努力の賜物だ。
来年もブラジル&ラテンフェスティバル2025でお会いしましょう!