在日ブラジル商工会議所は、毎月会員の皆様あてにニュースレターをお届けしております。10月号では、晃和コーポレーションの斉藤ネルソン社長にご寄稿いただきました。人材派遣会社として創業30周年を迎えた同社は、日本社会に貢献しています。
晃和コーポレーション 創立30周年を迎えて
晃和コーポレーション社長
斉藤ネルソン氏
在日ブラジル人コミュニティの30周年に当たる今年、晃和コーポレーションも創立30周年の節目の年を迎えました。様々な困難を乗り越えてここまで辿り着くことができました。
人材派遣会社の晃和コーポレーションは、日本の経済成長に貢献してきました。またブラジル人に対しては、工場での就業機会を提供してきました。
晃和は、起業し成功を手に入れるという夢から生まれました。私はパラ州トメアス市で生まれ、子供の頃から日系ブラジル人社会で生活してきました。学校でも休み時間には日本語で話していたほどでした。
私が初めて仕事に就いたのは12歳の時で、パパイヤを輸出していた会社で商品を梱包する木箱を作るアルバイトでした。新しい自転車を買うためのお金を貯めることが目的でした。
成人後は、ブラジルで銀行や日系企業に勤務していましたが、すべてを捨てて日本に働きに来ることを決心しました。ブラジルでは安定した生活を送っていたので、家族の反対に合いましたが、私には車と家を購入するためのお金と起業資金を貯めるという目標がありました。
日本ではまず派遣会社を通じて電子部品工場に勤めました。その工場には8ヶ月間勤務し、その後、同じ人材派遣会社の総務部に配属されることになりました。仕事に対する責任感と熱心な姿勢やリーダーシップが評価されての抜擢でした。
その派遣会社は複数の分野で展開していた事業に失敗し経営状態が悪化したため、独立して晃和を立ち上げることにしました。開業当初は、バブル崩壊後の不景気のために求人がない状況で、事業を軌道に乗せることができませんでした。そうした中、採算は取れなくても取引先に足を運び続けたことで、景気が回復すると訪問先の企業からお声がかかるようになりました。その後チャンスが訪れるようになり、サービス向上に努めためたことでお客様の信頼が得られ、事業を拡大することができました。
晃和はチームワークと社員のモチベーションや福利厚生に重きをおいています。こうして会社の誠実さが広く認められるようになり、取引先からの信頼獲得につながりました。
晃和を成功に導いてくださった皆様に感謝申し上げます。