在日ブラジル商工会議所は、毎月会員の皆様あてにニュースレターをお届けしております。7月号では、在日ブラジル人の起業を後押しするためにブラジル総領事館がSEBRAEと連携して展開している取り組みについて、アウデーモ・ガルシア在浜松ブラジル総領事にご寄稿いただきました。
在日ブラジル領事館とSEBRAE 起業分野で連携
アウデーモ・ガルシア在浜松ブラジル総領事
浜松、名古屋、東京にあるブラジル総領事館とブラジル零細小企業支援サービス(SEBRAE)は、7月17日にポータルサイト「Portal Sebrae no Mundo」を立ち上げ、在日ブラジル人の起業支援を開始した。
筆者は5月末に開催されたSEBRAEとのオンラインミーティングに出席した。このオンラインミーティングには、ネイ・ビテンクール在名古屋ブラジル総領事、駐日ブラジル大使館のガブリエラ・へゼンデス参事官、在浜松ブラジル総領事館の在日ブラジル人コミュニティ担当者ヴァネッサ・ハンダ氏も参加した。
この事前ミーティングは、SEBRAEと在日ブラジル総領事館の連携によるブラジル人起業家に対する支援について協議することを目的として開催された。
今年1月に筆者が休暇でブラジリアを訪れた際には、起業分野での連携の可能性について話し合うためSEBRAEを訪問した。そこで在浜松ブラジル総領事館が2018年に在日ブラジル人の起業を促進するため館内に「起業家コーナー」を設置し、現在領事館のホームページで公開されている「在日ブラジル人起業マニュアル」を作成したことなどを伝えた。翌日に電話会談したSEBRAEのカルロス・メレス会長からは、SEBRAEとしても起業分野での連携への協力を確約してもらえた。
今年の5月には、SEBRAEから協力の申し出とズームミーティング開催の提案に関する書簡を受け取り、5月20日にオンラインミーティングが実現した。
そのミーティングでは、我々からの要望を受け、ポータルサイト「Portal Sebrae no Mundo」を通じた対外事業を実施する計画が示された。浜松、名古屋、東京の3ヶ所にある在日ブラジル総領事館との協力で展開される取り組みは、今後モデル事業として世界各地のブラジルの在外公館に導入される可能性もある。
ポータルサイト「Portal Sebrae no Mundo」は、7月17日に開催されたウェビナーで正式に発足した。ウェビナーのプログラムは以下の通り。
講演1 キャリアの選択肢としての起業
SEBRAE NACIONALカスタマーリレーションズ部長 エニオ・ピント氏
講演2 アイデアをビジネスモデルに変換する
講演3 パンデミックの遺産:デジタルビジネスと新たな日常のトレンド
SEBRAE NACIONALイノベーション部長 パウロ・レナト氏
質疑応答 4
SEBRAE NACIONAL公共政策部長 シラス・サンチアゴ氏
ー デジタルビジネスの課税(eコマースの課税)について
ー ブラジルでの決済を含む企業間取引で日本製品の売買をする場合ブラジル国内で事務所を開設する必要はあるか
ー ブラジル国内での所得税申告義務はあるか
ー ブラジルで個人事業主としてデジタルビジネスを運営しているが、現在は日本を拠点に活動している。このまま個人事業主としてビジネスを継続させることは可能か。
講演5 日本での会社設立方法
在浜松ブラジル総領事館の在日ブラジル人コミュニティ担当者ヴァネッサ・ハンダ氏
日本で起業したブラジル人紹介動画
動画はこちら: https://www.youtube.com/watch?v=D527BxIv6UE