在日ブラジル商工会議所は、毎月会員の皆様あてにニュースレターをお届けしております。12月のニュースレターでは、ウニードスの木本結一郎社長にブラジルとの深いつながりやキョウダイレミッタンスの成長の軌跡についてご寄稿いただきました。
人と人をつなぐ絆
キョウダイグループ社長
木本結一郎氏 日本には、人と人をつなぐ「絆」という言葉があります。元々は動物を繋ぎとめておくための綱を表す言葉でしたが、時とともに様々な意味を持つようになり、現在は家族や友人など、互いに思いやり尊重し合う人同士の強い結びつきを表す言葉として用いられています。しかし経済や社会情勢の急速な変化に伴って、我々の生活からこうした関係性が失われつつあるように思われます。 私は1948年に神戸で生まれました。甲南大学経営学部を卒業後、保険会社に入社したものの、すぐにこれは自分のやりたい仕事ではないのではと感じるようになりました。 1973年、24歳の時にポルトガル語が全く話せない状態でブラジルに渡りました。テニス仲間の影響で一度ブラジルを見てみたいと考え旅行のつもりで行ったのですが、ブラジルという国に魅了され、1999年まで27年間も住むことになりました。ブラジルでは様々な仕事を経てコンベニオ・キョウダイに携わるようになり、2000年には、キョウダイの本拠地をペルーから日本に移し、当時の日本や世界、労働関係の様々な変化や課題、外国人労働者の多様化、海外送金需要の拡大などに対応し、在日外国人と本国にいる家族との繋がりを保つための糊のような役割を担う拠点を構築することを目的に帰国しました。
キョウダイは1989年、ペルーの三つの日系信用組合などの協力により設立されました。当初は在日ペルー人向けの送金業務を行っていましたが、間もなくブラジル人を対象としたサービスも開始しました。
2010年に日本で送金サービスが認可制となったことで、世界各国の金融機関などとの業務提携が可能となり現在は世界160カ国をカバーしています。日本では、ゆうちょ銀行やみずほ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行、主な地方銀行、ローソン銀行などと提携し、毎日24時間海外送金ができる約4万ヶ所の取扱店ネットーワークを構築しています。 国内18ヶ所の支店と海外4ヶ所の営業所では、世界19カ国出身のスタッフが働いています。 これまでの実績によって、当社は日本だけでなく海外でも信頼を得ることができ、ぺルー日系人協会やブラジル日本文化福祉協会(文協)、福岡ネパール名誉領事館などの団体とも代理店契約を締結させていただいています。
私がここまでやって来られたのも多くの方々のご支援のおかげで、まさに「感謝と恩返し」です。 今後とも時間や場所、人々を結びつけ家族同士の真の繋がりを築く「絆」を大切にしながら、サービスの更なる改善のために日々精進し、皆様のお役に立てるよう精一杯取り組んでいく所存です。 . .
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