フォーカス・ブラジルは、起業をテーマとしたパネルディスカッションを今月19日にオンライン形式で開催した。パネルディスカッションには斉藤ネルソン氏(晃和)、川崎俊広氏(友電設)、斎藤俊男(株式会社ティーエス)、シェイラ・オオニシ氏(Exotic Fashion)が参加した。進行役を務めた在東京ブラジル総領事館のジョアン・デ・メンドンサ・ネト総領事は、教育と起業を通じて日本社会に溶け込むことができると述べた。領事館は在日ブラジル人コミュニティの取組みを支援している。フォーカス・ブラジルを代表してカルロス・ボルジェス氏、幕田マリオ氏も出席した。
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晃和
晃和社長の斉藤ネルソン氏は1989年に来日した。当初は日本で数年間働き、貯めたお金でブラジルで起業するつもりだったという。数カ月間の工場勤務後、人事の仕事が気に入り、1991年に人材派遣会社の晃和を創業した。「何度か危機があったがそのたびに乗り越えてきた」という。
斉藤氏によると、緊急事態宣言で4月、5月は業務を停止した企業もあり大変な期間となったが、その後生産は徐々に回復。求人を再開した業種もあり、同社では雇用の悪化は止まった。コロナで大打撃を受けたのは自動車部品分野で、食品業界が最も安定しているという。
友電設
友電設の川崎俊広社長は、1989年に来日し建設業界で住宅の基礎工事に12年間携わった。結婚後の2007年に電気設備工事会社を起業。同氏は「ブラジル人は専門の資格を身につけることを考えるべきだ」と話す。
株式会社ティーエス
株式会社ティーエスの斎藤俊男社長は、1990年に来日し1995年まで工場で働いていた。1995年に独立し人材派遣会社のティー・エスを創業した。その後、在日ブラジル人の教育のためブラジル人学校ティー・エスを開校し、不動産業にも進出。タイとブラジルにも事務所を開設した。2008年のリーマンショック後、農業に参集。ティー・エスファームを創業し、長ネギの生産販売を開始した。
記事:羽山ネイデ