タイトル:「なぜブラジルか?なぜスタートアップか?」

Brazil Venture Capital

中山 充社長

私は2011年に初めてブラジルを訪れ、その後サンパウロに住んで早くも10年がたとうとしています。「なぜブラジルに移住したのか?」理由は簡単、「ブラジルは必ず日本よりも大きくなる、ポテンシャルの高い国だから」です。

私はブラジルに親戚もいなければ、サッカーやサンバにのめり込んだわけでもありません。東京で生まれ育ち、大学卒業後の1998年には外資系の経営コンサルティング会社に就職し、2000年に日本で起業しました。リーマンショックを経験し、超零細企業でもマクロ経済の影響を大きく受けることを肌で感じました。

2010年の後半にスペインにMBA留学をするときには35歳になっており、全世界から最適な場所を選べるとしたらそれでも日本を選ぶのか?と自分へ問い、日本の高齢化とその後の人口低減という大きな不安がある中で、日本よりも経済的な伸びしろの大きな地域で過ごしたいと思いました。

日本は2010年にGDPで中国に抜かれ、テクノロジーの世界では圧倒的に中国に先に行かれました。同じことがインドでも起こります。2050年には日本をGDPで超える国がさらに3つあります。インドネシア、ブラジル、メキシコです。

先行指標の一つがテクノロジーをベースにしたスタートアップの世界だと考え、私は2014年にブラジルでスタートアップ企業へ投資をするベンチャー・キャピタルを創業しました。当時は年間300億円程度がベンチャー投資の市場規模でしたが、ついに2021年は前半だけで約6000億円。日本市場を軽く超える規模になりました。2050年を待たずにブラジルが日本を超える分野を目の当たりにしているのです。

それでも、日本からブラジルへのスタートアップ投資は極めて限定的です。私にできることは限られますが、日本への啓蒙活動を重要視し、JETROやJICAでのプロジェクトに参画し、ブラジル日本商工会議所でイノベーション研究会の幹事もしています。

「ラテンアメリカ進出協議会:LATAM」を立ち上げ、無料でのラテンアメリカ関連の情報を届け、有料会員向けの限定サービス等の提供を始めました。よろしければ是非ご登録ください。

https://brazilventurecapital.net/latam

こうした活動を通じて日本にブラジルのポテンシャルを積極的に伝えていきながら、引き続きブラジルのスタートアップ、起業家に貢献していきたいと考えております。

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