CCBJニュースレター

在日ブラジル商工会議所は毎月会員の皆様あてにニュースレターをお届けしております。9月号では、ブラジル銀行の協力を得て、日本の所得税について解説していただきました。それによると、アジアの金融の中心地の一つである日本では、所得税制は日本政府の経済政策や金融政策を反映することから、特に重要だと見られています。

 

日本の所得税を理解する

投資の利益や配当金にかかる税金は、世界各国の経済で重要な役割を果たし、個人投資家や企業、金融市場全般に影響を与えます。

アジア地域の金融の中心地一つである日本では、投資収益に対する税制は、日本政府の経済・財政政策を反映するものであることから、特に重要な意味を持っています。

こうした政策を理解することは、納税義務を考慮しながら十分な情報に基づいた意思決定を行い、投資のリターンを最大化するために不可欠です。

この問題について考えるとき、日本ではなぜ投資利益や配当金に対する税率が20%、20.50%、あるいは20.30%というキリのいい数ではなく、20.315%という数字なのかということに疑問を感じると思います。その答えは、日本で起きたある出来事と、算出方法に関係しています。これから皆さんと一緒にその答えを探っていきたいと思いますので、是非最後までお付き合いください。

所得税と住民税

この税率の謎を理解するためには、まず所得税と住民税の2つに分けて考える必要があります。

住民税は5%と定められており、その年の初めに住所登録されていた市町村役場に支払われます。残りの15.315%に相当する部分が所得税で、ここに謎が隠されています。もともと所得税の税率は15%と定められていましたが、2011年の震災の後、日本政府は復興のための資金調達を目的とした新税を臨時的に導入しました。

復興特別所得税

2013年に「復興特別所得税」という付加税が導入されました。この新税は所得税に2.1%の税率を上乗せして徴収されます。投資の場合は、累進課税が適用される給与所得とは異なり、所得額に関係なく一律の税率が適用されます。

つまり、本来の所得税率15%に2.1%を乗じると15.315%(0.15×1.021×100=15.315)になります。この数字に住民税を加えた20.315%が投資にかかる税率となります。ただし2013年に創設された復興特別所得税の課税期間は25年間と定められており、2037年に終了します。

日本で手軽に投資するには

日本の税制は複雑で、さまざまな種類の税金が存在するため、外国人住民にとっては理解しずらいものです。ブラジル銀行在日支店では、例えば定期預金への投資の場合、必要な税金は源泉徴収されるため、税金のことで頭を悩ませることはありません。

手軽に今日からでも夢に向けて投資を始めたいという方には、あらかじめ金利が固定され、普通預金よりも高いリターンが期待できる投資である「定期預金」がおすすめです。

ブラジル銀行の定期預金では、円、米ドル、ユーロ、レアルの4通貨で、それぞれ500ドル、5万円、500ユーロ、2000レアルからお預入れが可能です。

出所:ブラジル銀行

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