ブラジル農業への日本の貢献

ブラジル貿易投資振興庁(ApexBrasil)が主催するブラジル館では、8月に「アグロビジネス月間」を開催しています。期間中は、展示会やセミナー、没入型のコーヒー体験が企画されています。823日までは「Made in Brazil: The Land’s Essence, Home’s Delight(ブラジル産商品:地球のエッセンス、家庭の味)」いう展示が開催され、日本人移民のブラジル農業への貢献が紹介されます。

コットン

ブラジル館の多目的ルームでは、日本でもお馴染みの「ユニクロ」のTシャツが展示されています。その素材に、ブラジル産の綿が使われているのです。その通り。あの日本の大手ファッションブランドも、ブラジルの大地で生産された綿を利用しているのです。

コーヒー

日本は1866年からブラジル産コーヒーを輸入しており、両国の最も古い貿易関係の一つとなっています。ブラジルへの日本移民は1908年にはじまり、多くの日本の人々がコーヒー農園で働きました。

ブラジル館を訪れると、日本でも人気の「ドリップバッグコーヒー」を購入できます。また、コーヒー豆のほか、ホット・アイスコーヒー、ホット・アイスカフェオレ、ホット・アイスアーモンドミルク入りカフェオレなどが、コーヒー製造会社ハマヤが運営するフードトラックで販売されています。

さらにブラジル館では、来場者がより美味しいコーヒーの楽しみ方を学べる「ブラジル・コーヒー・エクスペリエンス」も開催しています。詳細は、末尾をご参照ください。

オレンジ

ブラジルは世界最大のオレンジジュース生産・輸出国で、202425年シーズンには気候変動の影響にもかかわらず2,3087,000箱以上の収穫量が予想されます。さまざまな課題がありながらも、ブラジルの柑橘産業は生産性が向上しており、1988年の13.75トン/ヘクタールから最新の収穫期には42.64トン/ヘクタールとなりました。栽培面積は631,000ヘクタールから376,000ヘクタールへと縮小しているので、生産性は200%以上改善していることになります。

サンパウロ州を含む南東部地域は、ブラジル国内生産の80%以上を占めています。

ApexBrasilの農業部門マネージャーであるラウデミール・ミュラー氏によると、ブラジル農牧省(MAPA)の調査では、オレンジジュースの輸出量が2033年までに約22%増加する可能性が指摘されています。

こうした状況の中で、ApexBrasilは国家経済の戦略的分野へのコミットメントを改めて示し、ブラジル企業が世界市場とつながり、生産チェーンにおいて競争力を強化できるよう支援を行っています。

ブラジル館の多目的ルームでは、日本のメーカーが販売する紙パックオレンジジュースも展示されています。

マンゴー

マンゴーはブラジルでとてもポピュラーな果物で、マンゴーを使った寿司のレシピも存在します。もともとはアジア原産の果物ですが、ポルトガル人入植者によって導入され、ブラジルの気候に適応しました。

ブラジル北東部には、国内のマンゴー生産の77.3%が集中しており、その大部分はバイーア州で生産されています。

ブラジル産マンゴーはサンフランシスコ川流域で栽培され、大規模輸出のため革新的な灌漑技術を活用しています。ブラジル産マンゴーは世界50カ国以上に輸出されています。

マンゴーは北東部の半乾燥地域でスマート灌漑技術を用いて生産されている、世界的に人気の高い果物です。

チョコレート(カカオ)

日本の大手チョコレートメーカーはブラジル産カカオを輸入し、特別なチョコレート製品を作っています。2023年には、カカオ生産量は約30万トンに達し、最大の生産地はバイーア州です。

ブラジルは持続可能な生産技術を活用し、世界有数のカカオ生産国となっています。特に、トメアス総合農業協同組合(CAMTA)は、アマゾン産の高級カカオを日本へ輸出しています。

トメアス総合農業協同組合(CAMTA)は、1929年に日本人移民によって設立されました。パラー州に位置するトメアス市は、かつて日本人人口の比率が高かった地域です。日本人移民はカカオの木、野菜、そして米を栽培していました。現在、CAMTAは持続可能な土地管理を実現するアグロフォレストリーシステム(森林農法)を用いて果物を収穫しています。

アサイー

アサイーは、ジュースやアサイーボウルとして日本でも人気です。アマゾン地域で生産され、現地では温かい料理とともに食べられます。

2023年には、ブラジルは160万トン以上のアサイー生産を記録しました。IBGE(ブラジル地理統計院)によると、収穫の大部分はパラー州に集中しています。ブラジルは森林を保護しながらアサイーを栽培する世界有数の生産国です。CAMTAも森林保護に配慮した取り組みを通じて日本の消費者にアサイーを届けています。

展示名:ブラジル産商品:地球のエッセンス、家庭の味

会場:ブラジル館 多目的ルーム

期間:823日まで

ブラジル・コーヒー・エクスペリエンス

日程:812日、13日(午前11時~)

   819日、20日、21日(午前1030分~/12時~)

会場:ブラジル館 多目的ルーム

言語:日本語・英語

定員:各回20名(要事前予約/無料)

申込:https://www.eventbrite.com/o/brasil-pavilion-113022319641

Facebook
Twitter
LinkedIn
Pinterest
WhatsApp